松栄堂さんのカジュアルライン、Xiang Do バニラ。
公式には、”ほろ苦い思い出―バニラのこっくりとした甘み。”のキャッチフレーズ。
お菓子のような甘さ、少し香水っぽさのあるモダンなグルマン系のお香。
普段もっぱら、甘い白檀のお香を薫いているのだが、こういったバニラのような、いわゆるグルマン系のお香はあまり通って来ていない。
バニラエッセンスは大好きで、よくホットミルクに入れて飲むくせに、意外にもバニラのお香ははじめてだ。
バニラそのものの香りを楽しむという意味では、「バニラエッセンスでいいのではないか?」と元も子もないことを言ってみるが、お香はお香の良さがある。
さて、このXiang Doのバニラはどうだろうか。
箱から取り出して早速火をつけると、漂う甘い香り。
ファーストインプレッションは「お菓子だ!」だ。
こっくり甘いモダンな洋菓子の香りで、つい、食べたくなる。
バニラのお香なのでもちろんバニラの香りなのだが、いわゆるバニラエッセンスの純粋なバニラというよりは、上述のとおり焼き菓子のようだ。
和菓子ではなく、洋菓子… フィナンシェや、マドレーヌを想わせる。
ほろ苦さは、単体ではそんなに感じないのだが、いなくもないかもしれない。
いわゆるカラメルだったり、焼いた時の生地の香りだったり、そういったニュアンスを作っているような印象だ。
そして、香りに和風っぽさや古臭さを感じない。
モダンで、洋風だ。
ただ、香りの系統としては、少し”香水”を感じる。
グルマン系の香水が苦手な人だと、もしかしたらちょっと気になるかもしれない。
逆に、グルマン系の香水を普段から使用していたり、寝香水に使っているような人には、うってつけだ。
バニラのエッセンスとは違った、バニラのお香の良さがある。
3時のおやつがわりに薫いてもよし。
おでかけ前に体に香りを移して、キツすぎないグルマンを演出するのにも、一役買うだろう。